こちらの記事では
- 置き換えダイエットを成功させるコツって何?
- 置き換えダイエットにオススメの食品は?
といった疑問について解説しています。
運動を頑張ったり面倒な自炊をする必要がない置き換えダイエットは、忙しい社会人や三日坊主な人にも人気のダイエットですが、実際には失敗する人が後を絶ちません。
「最初だけ良くても結局は食べすぎてしまう」
「ダイエット食品は不味くて続けられない」
「やめた途端にリバウンドした」
その理由は様々ですが、一部のダイエッターからは「置き換えダイエットは楽をしたいだけの人がやる危険な方法」とまで言われることも。
しかし、置き換えダイエットはいくつかのポイントを抑えればしっかりと痩せることができますし、その成功体験がきっかけとなり、ただ痩せる以上のボディメイクだって実現可能です。
記事トップの画像は私が置き換えダイエットで痩せた時のビフォーアフター画像ですが、そこからは適度な運動やバランスの取れた食事を心がけるようになった結果、より健康的に体を引き締めることができました。
置き換えダイエットは正しいやり方さえ守れば最小限の努力で痩せられる初心者にこそ試してほしいダイエット法です。
「置き換えダイエットなら気軽に始められそうだけど、本当に効果があるのか心配」という方は、今回ご紹介する内容を参考に失敗しない置き換えダイエットのやり方を知ってもらえればと思います。
置き換え食品は中身で選ぶ
当然ですが、置き換えダイエットをする上では食品選びが最も重要です。
結論としては低カロリーかつ栄養バランスが良く食べ応えのある食品を選ぶという当たり前のことしか言えないのですが、そのためには以下のポイントを意識することが重要です。
- しっかりと咀嚼できる固形物の食品を選ぶ
- カロリーを抑えるだけじゃなく、たんぱく質量をチェックする
- イメージや流行りに騙されない
それぞれの点について順番に解説していきます。
咀嚼できる食品
置き換えダイエットの食品選びでは固形物の食品を選ぶことを強くオススメします。
なぜなら、置き換えダイエットは食べ過ぎを自然に抑えるからこそ痩せる方法であり、どれだけヘルシーでも流動食のような食品では満腹感が得られにくく、結果的にただのヤセ我慢になりがちだからです。
定番の置き換えダイエットといえば、スープ・プロテインドリンク・スムージー・青汁等の飲み物系、おかゆ・ゼリー等の流動食系がありますが、これらの食品では食べ物を噛むという過程がなくなってしまいます。
噛まない食事では満腹中枢が刺激されず物足りなさを感じやすくなる他、早食いになるため食後から満腹感を感じるまでに時間がかかり余計な食事を追加しやすいなど、様々なデメリットがあります。
何より、そのような食事ではDIT(食事誘発性熱産生)と呼ばれる食事をすることによって消費するカロリーが下がってしまいやすくなります。
人間は「噛む」という表面上の動作だけでなく食べたものを消化し栄養を取り込むためにもカロリーを消費しており、この消費カロリーは流動食より固形物などをよく噛んで食べる時の方が高くなると言われています。
また食事の摂り方としてよく噛まずに飲み込んだり、流動食だけを摂る場合に比べると、よく噛んで食べる方が食事誘発性熱産生は高くなるといわれています。
引用:厚生労働省「食事誘発性熱産生 / DIT」
つまり、仮に成分内容が似ている食品の場合でも、流動食より固形物の方が満腹感を覚えやすい・カロリーを抑えやすいなどの明確なメリットがあるということです。
「置き換えダイエットを始めたけど液体しか口にできないの辛い・・・」
という声を聞くことは多いですが、重要なのは成分内容と食べ応えなので、無理をして液体を選ぶ必要はありません。
プロテインドリンクを飲むなら高たんぱくな肉や魚を食べる、スムージーを飲むなら具沢山のサラダを食べる方がよっぽど満足度は高いです。
固形物以外の置き換え食品はちょっとした間食の代わり程度に利用するものとして、メインの食事の置き換えではしっかりと歯応えのある食事らしい食事を心がけましょう。
低カロリーかつ高たんぱくな食品
置き換える食品は低カロリーなだけでなく、三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)のバランスが良い物を選びましょう。
特に重要なのがたんぱく質を積極的に摂取することです。
なぜなら、たんぱく質は筋肉を作る主な材料となり痩せやすい体作りをサポートをしてくれる他、食欲を抑制するホルモンを分泌させる、消化・吸収に時間がかかるため腹持ちが良いなど、ダイエットに嬉しい効果がたくさんあるからです。
ところが、置き換えダイエットではキャベツ・もやし・こんにゃくなどの極端に低カロリーな食べ物だけでお腹を満たすやり方が目立ちます。
「1日1食をキャベツだけにしたら痩せた!」などの体験談は多いですが、肥満体型の人がペットの餌のような食生活を送れば痩せるのは当たり前の話です。
これらの食材は成分内容のほとんどが水分なので、仮にお腹がパンパンになるまで食べたとしてもカロリーの過剰摂取にはならず、歯応えもあるので一時的には空腹感を紛らわせるでしょう。
しかし、このような食材だけでお腹を膨らませたとしても、体に必要な栄養素が不足していれば満腹感は持続しにくいので、実際はひたすらに我慢の連続です。
何より、このような極端な置き換えで痩せた人の多くは、急激なカロリー制限と栄養不足によって筋肉量の少ないリバウンドしやすい体になっている上、食生活に対する根本的な認識が改まっていないので、ダイエット終了後は暴飲暴食へと走りやすいです。
最終的にはダイエットを始める前よりも太ってしまったというケースも珍しくなく、安易な置き換えダイエットには相応のリスクが潜んでいます。
こうした失敗をしないためには、そもそも特定の食材単品だけを食べることは避けるべきです。
例えば、キャベツを置き換えに利用するなら定食のご飯とだけ置き換えるなどすれば、適度にカロリーをカットしつつも、オカズや副菜からたんぱく質を始めとした各栄養素が摂取できます。
低カロリーにたんぱく質を取れる置き換え食品としてはサラダチキン・サバ缶・納豆・豆腐・卵などがオススメですが、これらの食品を利用するにしても、あくまで食事全体の一部と置き換えることを前提とし、食事全体での摂取カロリーや栄養素の偏りには注意するべきです。
例えばハンバーグをサラダチキンに、アジフライをサバ缶にといったように、高カロリーなおかずをピンポイントで置き換えると、極端なことをせずとも低カロリーかつ高たんぱくなバランスに整えることはできます。
「少しでもカロリーや栄養バランスを考えるのが面倒」「もっと分かりやすくシンプルに」という場合は、一皿でカロリー量や栄養バランスが計算されている置き換え食品を利用するのがオススメです。
上記画像の商品は「PFCリゾット」というレンチンだけで低カロリーかつ高たんぱくなリゾットが楽しめるバランス栄養食です。
1食あたり約228kcalという低カロリーながら、玄米・大麦・鶏胸肉をメインに様々な食材を使用しているリゾットは、栄養満点でありながら確かな食べ応えがあります。
味の種類も定番のチーズからチゲやイカ墨などの変わりダネまで用意されており、日替わりで違う味が楽しめて飽きにくいのも嬉しいポイントです。
下記の記事では私が実際にPFCリゾットを利用した感想と合わせて、ネット上の口コミや詳しい利用方法を紹介しているので、宜しければご覧ください。
流行りの食品はNG
置き換えダイエットでは毎年のように違う食品を利用する方法が話題になりますが、まともなダイエット効果が期待できるものはごく一部だけです。
なぜなら、流行りのダイエット食品というのは意外性をついたり目新しさを強調することで、地味で堅実なダイエットよりも目立っているだけだからです。
例えば、一昔前はバナナ・リンゴ・トマトなどの意外な食品がダイエットに良いとしてテレビで取り上げられることがありました。
すると、放送の翌日には全国のスーパーからその食品が姿を消すといったことが珍しくなく、その流れはまた別の食品が取り上げられるたびに繰り返されました。
しかし、これはあえて身近で真似しやすい食品を取り上げることで「え?こんな食べ物でも痩せられるんだ!」という風に視聴者の興味を引くことに重点を置いているので、実際の効果については捏造したデータが使用され炎上することもありました。
現在はダイエット番組自体が減ったこともあり、あまりにも胡散臭いダイエット情報を見かけることは少なくなりましたが、依然として「〇〇は痩せるってテレビで言ってた」は痩せれない人がよく言うセリフのトップ3に入ります。(※管理人調べ)
そして、動画サイトやSNSが急激に発達して個人での情報発信が盛んになってからは、酵素ドリンク・スーパーフード・バターコーヒーなど聞き馴染みのない食品の露出が目立つようになりました。
これは様々な情報が溢れかえる現代で他のダイエット食品との差別化を図るためであり「え?こんなダイエット聞いたことない!痩せそう!」と思わせるための戦略でしかありません。
その多くは、カロリーや3大栄養素のバランスといったダイエットの基本要素にはほとんど触れず、「デトックス」「痩せ菌・デブ菌」といった曖昧な表現を多用し、実質的にやっていることはカロリーを極端に制限させるだけといったものばかりです。
特に酷いのが、1日の食事を酵素ドリンクのみに置き換える断食ダイエット(ファスティング)です。
ダイエット効果を掲げる酵素ドリンクの多くは「これを飲めば断食中でも必要最低限の栄養を補給できるので健康的かつ確実に痩せれます!」などと宣伝していますが、たかがコップ数杯のジュースで筋肉量を落とさず空腹感もなく過ごせるなんてことはありえません。
そもそも、どんな食品と置き換えてもカロリーさえ極端に制限していれば痩せるのは当たり前の話であり、また3日間〜1週間といった短期間で体重を減らしても、そのほとんどは体内の水分や便が減ることによる一時的な変化でしかありません。
実際、酵素ドリンクが爆発的に流行った時は「飲むだけで痩せる!」などのデタラメな誇大広告が原因で、多くの販売業者が消費者庁に措置命令を下されています。
恥ずかしい話ですが私自身の母も胡散臭い酵素ドリンクに手を出していたことがあり、急いで取り上げて販売元を調べたところ「運が良くなる商品」「運が良くなるサービス」など、いかにもな理念を掲げている企業の酵素ドリンクでした。
オーガニックメンテナンス株式会社
「The Master Drink!!(ザ・マスタードリンク!!)」900ml
税込16,200円
母いわく、この商品を委託販売している知り合いから「在庫が余り過ぎてて格安でいいから買い取って欲しい」と頼まれたのだそうで、つまりはネットビジネス色の強い商品のようでした。
母が実際に利用してみてまともなダイエット効果がなかったのは言うまでもありませんが、このような高額なダイエット食品はその値段の高さから効果があると勘違いされやすいです。
繰り返しになりますが、置き換えダイエットで重要なのは食べ応え・カロリー・3大栄養素のバランスです。
そこに使ったお金の額は関係なく、またテレビやネット上で流行っていても上記の3点がいい加減な食品では置き換えダイエットは失敗します。
置き換えダイエットに利用する食品は、誰かのオススメや評判だけでなく中身に注目して選ぶことが大切です。
夕食を置き換える
食品選びの次に重要なのが食事を置き換えるタイミングで、効率を考えるなら夕食を置き換えるのがオススメです。
なぜなら、比較的に自由な食事が取りやすい夕食は高カロリーな食事をしてしまいがちなので、置き換えた時のカロリーカット効果が高くなるからです。
置き換え用のダイエット食品は手軽に食べられる物が多いため、置き換えタイミングを忙しい朝や昼に設定する人は多いですが、朝食や昼食というのはそもそも摂取カロリーが控えめな人が多いので、場合によっては置き換え効果がほとんどないこともあります。
これだけを聞くと「じゃあ合計の摂取カロリーさえ守ればどんな時間に置き換えてもいいの?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、2022年に権威ある科学ジャーナル「Cell Metabolism」に掲載された論文では、たとえ合計の摂取カロリーが同じでも、夜より日中のカロリー配分が多い方が1日を通しての食欲や空腹感が抑えられやすくなると結論づけています。(参考:Cell Metabolism)
つまり、カロリー量さえ守ればダイエットの効果自体は変わりにくいものの、カロリー量を守りやすくするためには、朝より夜の食事を控えめにするのが無難だということです。
間食が多い場合
「メインの3食は普通の量しか食べないけどおやつを食べ過ぎてしまう・・・」という場合は、シンプルに間食を置き換えましょう。
なぜなら、お菓子やジュースなどの代わりに普通の食事を減らそうとすると、カロリー量は守れても健康的に痩せるための栄養素が不足しやすいからです。
これらの嗜好品はどれも脂質と炭水化物(糖質)の多いものばかりですが、プロテイン入りのお菓子や0カロリージュースなどを選べば、無駄なカロリーを減らしつつオヤツ欲を満たせます。
↑
板チョコをプロテインバーに置き換え
↓
食品 | 板チョコ | プロテインバー |
カロリー | 289kcal | 131kcal |
たんぱく質 | 4.8g | 20.3g |
脂質 | 19.5g | 0.9g |
炭水化物 | 24.4g | 13.1g |
↑
コーラを0カロリーに置き換え
↓
食品 | コカ・コーラ | 0カロリーコーラ |
カロリー | 225kcal | 0kcal |
たんぱく質 | 0g | 0g |
脂質 | 0g | 0g |
炭水化物 | 56.5g | 5.2g |
またオヤツなどの間食に限っては極端にカロリーが低い食品を利用するのもオススメです。
なぜなら、オヤツはそもそも栄養価が低いものが多く食事の代わりにはならないので、口寂しさを紛らわすのが目的であれば、カロリーなんて低ければ低いほど良いからです。
最近はダイエット向けに開発されているスイーツなども多いので、お気に入りのものが見つかればダイエット中の精神安定剤になってくれます。
みつ豆 98kcal
ギリシャヨーグルト 90kcal
たらみ 0カロリーゼリー 0kcal
無理に運動をしない
食品選びや置き換えタイミングに次いで重要なのが、無理に運動を頑張ろうとしないことです。
なぜなら、ただでさえ食事の置き換えによってカロリーを抑えているのに、普段はやらないような運動を始めたりすれば、まず間違いなく疲労やストレスが溜まりダイエットそのものに挫折してしまうからです。
「食事制限だけのダイエットは逆効果」とよく聞きますが「食事制限も運動も両方やらないと意味がない」とハードルを上げすぎた結果、中途半端にダイエットをやめてしまったり、そもそもダイエットが始められないのではそれこそ逆効果です。
ダイエットは小さな成功が積み重なっていく内に自然とストイックになっていくものなので、最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは「1日1食を決めたものだけで済ませる」というシンプルな習慣を守ることを徹底し、ダイエットに対する精神的ハードルを少しずつ下げていきましょう。
運動する習慣を身につけるのは、しっかりと心の余裕を持てるようになってからで十分です。
まとめ
今回は置き換えダイエットを成功させるためのコツについてお話ししましたが、結局重要なのは継続できるか出来ないかです。
それはやる気や根性の問題ということではなく、適切なカロリー量・栄養バランス・運動量でないとそもそも置き換えダイエットは続かない=成功しないということです。
置き換えダイエットは何かと極端な減量に成功している人が目立ってしまうので、ついつい自分のペースを乱されそうになりますが、1日に300kcalでも節約できれば2~3ヶ月後には確実に見た目が変わります。
これから置き換えダイエットを始めようとしている方は、ただただ低カロリーなだけの食品や目新しいだけの食品に注意して、無理のない置き換えを実践してもらえればと思います。