こちらの記事では
- ジュースをやめるとどれくらいのダイエット効果があるの?
- ジュースをやめるメリットって何?
- ジュースをやめたいけどやめられない
という疑問などについて解説しています。
私自身はダイエットを始めたことがきっかけでジュースを飲むことに対する認識が大きく変わり、現在ではジュースを飲むことはかなり少なくなりました。
以下の画像は、私が習慣的にジュースを飲んでいた頃と現在の体型を比較したものになります。
ジュースを控えるようにして分かったのは、その美味しさと同じくらいに飲むデメリットもあるということでした。
「健康にあまり良くないのは分かってるけどクセになってるんだよな」という方は、今回ご紹介する内容を参考に少しでも認識を改めてもらえたらなと思います。
ジュースをやめると痩せられるのか
先に結論を言ってしまうと、ジュースをやめることには大きなダイエット効果が期待できます。
どんな食べ物や飲み物であろうと摂取する量を少なくすれば痩せやすくなるのは当たり前ですが、甘いジュースなどはぜひとも真っ先に控えておきたい食品になります。
主な原因を順番に解説していきます。
ジュースは高カロリーなので太りやすい
最大の原因はやはり、市販されている甘いジュースというのは見た目以上に高カロリーであるということです。
それには他の食品とカロリー量を数値として比較した時の高さだけではなく、カロリー量に対する満腹感の低さ、悪い意味でのお手軽さなどの要因も含まれます。
例として、500mlのコカ・コーラといくつかの食品を比較してみたいと思います。
まずコカ・コーラのカロリーは100mlあたり45kcalとなっているので、500mlペットボトル1本を飲み干した場合の摂取カロリーは225kcalとなります。
実はこの数値というのは、平均的なラーメン1杯のスープのカロリー(約200kcal前後)と同じくらいです。
もちろんそのスープの種類によってカロリー量は変わりますが、いわゆる脂多めの高カロリーなラーメンスープだとしても、おおよそ同じくらいのカロリー量になります。
また一般的なカップラーメンのスープであれば、ほぼ例外なく500mlコーラのカロリーを超えることはないかと思います。
ただの飲み物だからと片手間にペットボトルジュースを空にしているのは、実はラーメンのスープを完飲しているようなものだったりするわけです。
さらに厄介なのが、ジュースは高カロリーであるにも関わらず、飲み干しても満腹感が得られにくいということです。
ジュースはただの液体なので、咀嚼する必要もなければ、固形物のようにゆっくりと消化・吸収されていくわけでもないので、カロリーを多く取っていると頭では分かっていても、体感的には全くと言っていいほどお腹は満たされません。
しかし、このくらいのカロリーを摂取するのなら、もっと栄養や食べ応えのある食品を選ぶことができます。
コンビニで売っているおにぎりなどはもちろん、今時は同じくらいのカロリー内で夕飯のおかずになる商品だって珍しくありません。
このように、いわゆる甘いジュースというのは、ただの飲み物だからと見過ごすには多すぎるカロリーを含んでおり、また、その手軽さ・腹持ちの悪さから飲み過ぎてしまうことが多いです。
つまり、日常的にジュースを飲んでいる人が肥満で悩んでいる場合は、ジュースの飲み過ぎでカロリーを摂りすぎてしまっている可能性が高いので、ジュースをやめるだけでもダイエット効果が見込めるということになります。
ジュースに含まれる糖質は特に脂肪になりやすい
甘いジュースの成分というのはそのほとんどが糖質になりますが、この場合の糖質というのはいわゆる主食類であるご飯・パン・麺などに含まれる糖質とは性質が少し違ってきます。
ご飯などに含まれる糖質は複数の糖から構成される多糖類であるのに対し、ジュースなどに含まれる糖質の多くは、一つの糖から構成される単糖類となります。
これらの違いは糖が体に吸収されるスピードに差を生み出し、より早く吸収される単糖類を摂取した場合、体内ではインスリンという血糖値を下げる物質が過剰に分泌されがちになります。
そしてこのインスリンという物質には血中の糖分を脂肪に変換する働きがあるため、同じ「糖質」でもジュースはご飯などよりも太りやすい性質があると言えるかと思います。
なので、ご飯を一杯我慢してそのカロリー分だけジュースを飲むというような行為はやらない方が賢明です。
一応、この糖が素早く体に吸収されるという性質は、場合によってはメリットともなります。
レース直前・途中のマラソンランナーなどは、単糖類であるブドウ糖などを多く含んだドリンクなどを摂取することで、効率よくたくさんのカロリーを補給しています。
しかし、それはすぐに激しい運動をする状況だからこそのカロリー補給なので、家の中などでくつろいでいる時に飲む場合は脂肪になりやすいというデメリットしかないということです。
果汁100%ジュースなら飲んでも良い?
「カロリーが低そうで自然な甘味っぽい果物のジュースなら大丈夫?」という疑問に関してですが、個人的には太りやすさという点ではほとんど違いがないように思います。
まず主な理由としては、フレッシュなパッケージとは裏腹にガッツリと高カロリーなことが珍しくありません。
そこらの炭酸飲料よりビタミン等の栄養がどれだけ取れたとしても、あくまでも体重の増減に関わる重要なポイントはカロリー量です。
また、市販されている多くのフルーツジュースというのは、自然な果物を丸かじりするのとは訳が違ってきます。
それは本来なら糖分と一緒に摂れるはずの食物繊維がジュースになった段階では取り除かれているからです。
食物繊維は糖分の吸収を緩やかにする働きがあるため、その成分が取り除かれているということは、わざわざフルーツジュースを選ぶメリットがなくなっているようなものです。
カロリーが低めで食物繊維の豊富な果物を丸ごとミキサーにかけてドロドロのフルーツジュースにして楽しむならまだフルーツジュースを選ぶメリットはあるかもしれません。
- ジュースはイメージ以上に高カロリーなので太りやすい(やめると痩せやすい)
- カロリーだけじゃなく糖質の種類的にも太りやすい要素がある
- 果物ジュースなどの方が特別太りにくいということはない
※余談ですが、本来「ジュース」というのは上記のような果汁100%の飲み物以外は名乗ってはいけないそうです。コカ・コーラなどは清涼飲料水と呼ぶべきなのでしょうが、本記事では割愛します。
ジュース断ちの効果
ジュースをやめることはダイエット効果以外にも様々なメリットがあります。
単純に食費の節約になるというのはもちろんですが、何より大きいのは健康面におけるメリットです。
「ちょっと痩せるくらいじゃジュースをやめる辛さと釣り合わない」という場合は、以下のようなメリットを意識してみるとモチベーションアップに繋がるかもしれません。
糖尿病になるリスクが下がる
ジュースと糖尿病の関連性というのは世界中で様々な研究結果が報告されていますが、基本的にジュースの常飲は糖尿病になるリスクを上げることが確認されています。
「ペットボトル症候群(正式名称:清涼飲料水ケトーシス)」という言葉がありますが、これは甘いジュースなどを習慣的にたくさん飲んでいることで引き起こされる急性の糖尿病です。
この名前は、糖尿病の自覚のない人が高血糖による喉の渇き(ジュースの飲み過ぎ等)をさらにジュースを飲むことで抑えようとしていたことから付けられたのだそうです。
毎日1.5L以上のジュースを飲み続けているという方は特に注意が必要です。
そもそも、糖尿病は肥満や運動不足の人がなりやすい傾向にもあるので、ジュースをやめてダイエットしようとしている人には、ジュース断ちは一石二鳥のメリットと言えるでしょう。
肌の調子が良くなる
自販機やコンビニ、スーパーなどで市販されているジュースの多くには、様々な食品添加物が含まれています。
甘味料・酸味料・保存料・着色料など、あげればキリがないですが、これらの食品添加物は安く美味しくするということを目的としているので、肌に悪影響を及ぼす可能性は高いです。
また、甘いジュースなどを飲むことによって過剰に摂取された糖分は、体内でタンパク質と結合することで肌の糖化という現象を引き起こし、シワやたるみなどの原因になってしまいます。
たまにフルーツジュースがビタミン補給による美肌効果を謳っていることがありますが、少なくとも甘くて美味しいジュースな時点で糖分の摂りすぎや食品添加物によるデメリットも同時に存在するということは理解しておくべきだと思います。
なお私自身は小さな頃からアトピー性皮膚炎を患っており、肌が弱い体質でしたが、成人してからジュースやお菓子などを摂取する機会が減ってからというものの、明らかに肌の調子は良くなったと感じています。
これはもちろんジュースなどをやめたこと以外にも様々な要因が関係しているとは思いますが、ご参考までに。
- 血糖値が安定することで糖尿病リスクが下がる
- 肌の糖化や食品添加物による肌荒れを軽減できる
ジュースをやめられない時の対処法
基本的にジュースなどの嗜好品が体にあまり良くないということは誰でもなんとなく知っていることだとは思います。
問題は良くないと分かっていてもやめられない中毒性の高さであり、これは人によっては気持ちだけではどうにも対処できない場合があります。
「ジュースばかり飲むクセを治したい!」と思った時には、まず具体的な行動を起こした上で少しずつ制限していくのがオススメです。
ゼロカロリージュースに置き換える
まず考えられるのはジュースをゼロカロリーの物と置き換えてみるという方法です。
メジャーな商品であれば同じ名前の商品がゼロカロリー版として製造販売されていることは珍しくありません。
例えばコカ・コーラであれば、砂糖不使用のゼロカロリー版の他にも難消化性デキストリン(食物繊維)が配合されたコカ・コーラプラスという商品があります。
これはゼロカロリーな上に水溶性の食物繊維を配合したことで、普段の食事と一緒に飲めば脂肪をつきにくくする効果を狙った商品になります。
正直言って、脂肪を付きにくくする云々〜の部分は気休め程度のものだと思いますが、少なくともなるべく近い味でカロリーをゼロにできるという点では試してみる価値は高いと思います。
また、個人的にオススメなのがウィルキンソンの炭酸水シリーズです。
「炭酸水ってもはやジュースじゃねーだろうが」と思われるかもしれませんが、このシリーズはほのかに香る程度の風味づけが心地よく、人工甘味料の後味が苦手という方は、下手に味の濃いゼロカロリージュースよりも口に合うかと思います。
またウィルキンソン特有の強烈な炭酸は飲みごたえもしっかりしているので、ジュースといえば炭酸という方にはぜひ試してもらいたいです。
ジュースを買い置きしない
地味だけど絶対に気をつけるべきなのが、ジュースを買い置きしないということです。
最初にお話しした通り、ジュースなどの甘い飲み物の中毒性というのは非常に高く、意志の力だけではどうにも制御できない瞬間があります。
そんな時に、冷蔵庫さえ開ければキンキンに冷えたジュースがいつでも手に取れる環境というのは、もはや自分で自分の首を絞めているようなものです。
「どうしても飲みたくなった時のために」と保険をかけておくようなことは逆効果です。
仮にジュースが飲みたくなったとしても、家を出て買いに行かなければならないなどの物理的ハードルがあれば、買い置きしている場合とのハードルは段違いになります。
分量を決めて少しずつ減らしていく
ジュース断ちをするには具体的な目標を立てて少しずつ飲む量を減らしていくのがオススメです。
これはタバコやお酒をやめる時などにも言えることなのですが、習慣となってしまった行為をやめるには極端な制限は逆効果です。
例えば「〇〇kg痩せるまでジュースは飲まない!」というようなやり方は、決意した瞬間の気持ちこそ晴れやかにはなりますが、その決意が体がジュースを欲しがる強さに影響することはありません。
また、〇〇kg痩せるまで〜というのは具体的な数字があるため一見すると悪くない目標にも思えますが、そのゴールまでの距離がわからないというのはかなりの精神的負担がかかります。
そもそもジュースというのは分量さえ適切であれば決して飲んではいけないものという訳ではないので、もう一生飲まないつもりの人以外は完全に断ち切る意味もありません。
なので、まずは自分が普段飲んでいる量を把握したら、すぐに実現可能な目標を立てて少しずつ飲む量を減らしていきましょう。
1日1本ずつ500mlペットボトルを空けているのなら、まずは2日に1本のペースを1週間続けてみる。
それが出来たら次は3日に1本を1週間続けてみる、といったように、少しづつでも成功体験を重ねていくと精神的にもジュース依存から抜け出しやすくなります。
ダイエット目的の場合は、体重に変化がないとモチベーションが上がらなくて辛い時期もありますが、大事なのは継続することです。
期待してもしなくても結果は変わらないので、無意味な不安を募らせるくらいなら、行動を起こして頑張っているという事実のみを意識して、ひとまずは決めた目標をやり切ってしまうのがオススメです。
- まずはカロリーの少ないorゼロの代替品を探す
- ジュースをいつでも飲める環境にしない
- ジュース断ちは少しずつ計画的に行う
どうしてもジュースが飲みたい時
ここまではなんとかジュースを飲まないようにするための主張ばかりをしてきましたが、「本当にどうしても我慢できない!」という時は飲んでしまっても良いと私は思っています。(さすがにドクターストップがかかっているような人の場合は別ですが…)
私自身はジュースに対する思いはそれほど強くありませんが、ドリンクバーなどでメロンソーダを見かけるとほぼ無意識の内にボタンを押してしまいます。
また、アイスクリームと家系ラーメンには目がなく、ボディメイク的には悪影響ばかりだと分かっていても、勢いのままに食べてしまうことが珍しくありません。
しかし、そのような楽しみがあることで、普段のボディメイクを頑張ることができていると思っています。
つまり、あらゆる食品というのは付き合い方次第で毒にも薬にもなるということであり、ジュースを飲むこと自体は決して悪いことではありません。
大事なのは、それらの食品が持つメリットやデメリットを正しく認識することであり、それらを十分理解した上で楽しむことができれば、自然と上手な付き合い方ができるはずだと思います。
最後は海外のとあるジュース好きのお婆さんが残した伝説の名言を紹介して締めくくりたいと思います。
エリザベスさんは自身が60歳の頃に出会った炭酸飲料「ドクターペッパー」に恋してからというものの、それから40年以上に亘り1日3缶のドクターペッパーを飲み続け、106歳で亡くなりました。
医者からは何度もドクターペッパーを飲むのをやめるように言われていたそうですが、彼女がその忠告を聞き入れることはありませんでした。
そんな彼女が104歳の頃にインタビューで語った言葉がこちらです。
「私を診察した医者は皆、ドクターペッパーはあなたを殺すと忠告してきたわ」
「けれど、忠告してきた医者はみんな死んだわ。私より先にね」