こちらの記事では
- ドリアは太りやすい食べ物なの?
- ダイエットに良いドリアの食べ方って何?
といった疑問について解説しています。
ドリアといえば手作り・外食・冷凍食品など、どんな食べ方をしてもハズレにくい定番の人気メニューですが、そのガッツリとした味わいから太りやすい食べ物のイメージを持たれがちです。
しかし、ドリアは必ずしも太る原因になるとは限りません。
なぜなら、一口にドリアと言ってもその太りやすさはご飯の量や使用される食材によって大きく左右されるからです。
実際、私自身はかつて10kg以上のダイエットに成功した時に冷凍ドリアなどを食べていましたが、ダイエットへの悪影響はほとんど感じられませんでした。
下記画像は私がダイエットを始める前と成功後の体型を比較したビフォーアフター画像になります。
「ドリアをよく食べるけど太らないか心配/ダイエットがしたい」という方は、今回ご紹介する内容を参考にドリアとのヘルシーな付き合い方を考えてもらえればと思います。
ドリアで太る原因
結論から言ってしまうと、ドリアで太るのは内容量が多いものを選んだりトッピングをし過ぎることによって摂取カロリーが高くなりすぎていることが最大の原因です。
なぜなら、ドリアというのは外食で食べたとしても一皿500kcal前後のものが多く、冷凍食品であれば平均で約200~500kcal程度と、プレーンなドリアに関しては単品で太る原因になるほどのカロリー量は含んでいないからです。
以下からはそれぞれの原因について順番に解説していきます。
内容量の多いものを選んでいる
スーパーで販売されている冷凍ドリアなどは一見するとそれほどボリューム差があるようには感じにくいですが、商品によっては倍以上のカロリー差があることも珍しくありません。
明治 えびドリア(180g) 215kcal
明治 銀座カリードリア(190g) 330kcal
トップバリュ
こだわりWソースの濃厚ビーフドリア(300g) 544kcal
上記の例では最も高カロリーなトップバリュのドリアでも544kcalなので、1食分のカロリーとしてはそれほど高くはありませんが、実際にはそれ単品で食事を済ませるとは限りません。
仮に何かしらの副菜を添える・デザートを追加する場合、明治のえびドリアであればまだカロリー的な余裕がありますが、トップバリュのドリアに追加した場合にはカロリーの摂りすぎになってしまう可能性が高くなります。
このように同じ棚に並んでいる冷凍ドリアでも商品によっては明確なカロリー差があり、食事全体での摂取カロリーを考える場合には、ドリアの選び方が太る原因となってしまうことがあります。
トッピングで高カロリーになる
低カロリーなドリアを選んでいても、追加のトッピング内容によってはカロリーが高くなり過ぎてしまいます。
特に注意が必要なのが油っぽくて脂質の高い食材・調味料です。
そもそも食べ物のカロリー量というのは、その食品が含んでいるたんぱく質・脂質・炭水化物の総量によって決まりますが、脂質は他2つの栄養素と比べて同じ量でも約2.25倍のカロリーを含んでいます。
三大栄養素1gあたりのカロリー量
- たんぱく質・・・4kcal
- 脂質・・・9kcal
- 炭水化物・・・4kcal
しかし、ドリアに人気のトッピングには脂質の多い食材が目立っており、ドリアを販売している外食チェーンなども、あらかじめそういった高脂質なトッピングを用意していることが多いです。
下記の表はドリアのトッピング例をそれぞれ高脂質・低脂質に分けたものですが、よく見かける人気トッピングはそろって高脂質なことがわかります。
高脂質 | 低脂質 |
ハンバーグ ウインナー ベーコン チーズ カレー オリーブオイル マヨネーズ | エビ イカ ホタテ ブロッコリー きのこ ホットソース ブラックペッパー |
中でもチーズやオリーブオイルといった食材は手軽なためにかけ過ぎてしまいやすく、脂質のかたまりであるこのような食材は効率良くカロリーを増やしてしまいます。
スライスチーズ2枚 112kcal
オリーブオイル
大さじ1杯(12g) 108kcal
ただでさえドリアは脂質の多いホワイトソースを使っていることがほとんどなので、トッピングする食材はなるべく低脂質なものを選ぶべきです。
前述の表では低脂質なトッピングとして魚介類・野菜などをあげていますが、これらの食材は低脂質かつたんぱく質・ビタミン・食物繊維が豊富なので、摂取カロリーを抑えながら栄養バランスも整えることができます。
「ちょい足しをするだけだから・・・」と油断していると、イメージ以上にカロリーを増やしていることは珍しくないので、ドリアを食べる時にはトッピングの種類などにも注意が必要です。
たんぱく質が不足しがち
ドリアはカロリー量以外にも、栄養バランスの悪さが太る原因に繋がりやすいです。
余分な体脂肪を増やさないためには摂取カロリー量を適切に守ることが大事ですが、それと同じくらいに重要なのが、筋肉の材料となるたんぱく質を積極的に摂取し、筋肉量のある体=カロリーを消費しやすい体を維持することです。
しかし、ドリアというのは炭水化物である米に脂質の多いソースをかける料理なので、基本的にたんぱく質が不足しがちです。
下記の表は冒頭で紹介した冷凍ドリア3種の成分内容を比較したものですが、どの商品もたんぱく質の割合が最も少ないことが分かります。
商品名 | 明治 えびドリア | 明治 カレードリア | トップバリュ ビーフドリア |
たんぱく質 | 4.3g | 9.5g | 14.7g |
脂質 | 8.1g | 13.1g | 16.8g |
炭水化物 | 31.3g | 43.5g | 82.2g |
トップバリュのドリアなどは脂質とほぼ同じグラム数のたんぱく質が確保できているため、一見すると悪くない栄養バランスにも見えますが、前項で説明したとおり脂質は他の栄養素と比べて約2.25倍のカロリーを含んでいます。
つまり、いくらたんぱく質が豊富だからといって脂質まで同じ量を摂取しているとカロリーオーバーになる可能性が高く、大事なのはカロリー全体の何割をたんぱく質で摂取しているかどうかです。
下記画像は、トップバリュのドリアの総カロリーの内、三大栄養素それぞれが占めるカロリーの割合を表した円グラフになりますが、こうしてみるとたんぱく質が占める割合は10%程度しかないことが分かります。
このような三大栄養素それぞれが占める摂取カロリーの割合のことを「PFCバランス」と呼び、ダイエットを行う上ではPFCバランスを整えることも重要なポイントになります。
理想のPFCバランスは個人の体質や理想とする体型によって変わりますが、厚生労働省が推奨するPFCバランスは以下のようになっています。
- Protien(たんぱく質)…13~20%
- Fat(脂質)…20~30%
- Carbohydrates(炭水化物)…50%~60%
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
しかし、このPFCバランスは生活習慣病の予防を目的とした指標であるため、ダイエットを意識する場合にはもう少し高たんぱく寄りのバランスに調整するのが一般的です。
筋肉質で引き締まった体を目指すダイエッターなどの間では
「たんぱく質:3、脂質:2、炭水化物:5」
程度のPFCバランスで食事を摂っている方が多く、仮にそこまで筋肉量を重視しない場合でも
「たんぱく質:2、脂質:2、炭水化物:6」
程度のたんぱく質量は確保したいところです。
これを踏まえると、上記のような一般的なドリアでは摂取カロリーに対してたんぱく質量が不足しており、その栄養バランスの悪さが太る原因に繋がる可能性があると言えます。
ドリアをダイエット中に食べるときのポイント
「ダイエット中でもドリアが食べたい!」という場合は低カロリーな食材でかさ増しをしつつ、高たんぱくなトッピングを追加し、ヘルシーに栄養バランスを整えていきましょう。
前述した通り、ドリアというのは単品ならそこまで高カロリーにはなりにくいので、太りやすいアレンジにさえ気をつければ、ダイエット中でも気兼ねなく食べやすくなります。
以下からはオススメのアレンジ食材を順番に解説していきます。
冷凍野菜でかさ増し
ドリアのご飯の量を増やしたい時は、代わりに冷凍のブロッコリーライスやカリフラワーライスを利用するのがオススメです。
トップバリュ
お米のかわりに食べるブロッコリー(150g) 34kcal
トップバリュ
お米のかわりに食べるカリフラワー(150g) 27kcal
これらの商品はブロッコリーやカリフラワーを米のように小さくカットしているだけのものですが、適度な量を米と混ぜて食べるとご飯を大盛りにしているかのようなボリューム感が楽しめます。
しかし、実際に増えるカロリー量は極々わずかなので、罪悪感ゼロで満腹感を味わいやすいです。
また、これらの野菜は味的にもドリアとの相性が良く、おまけにビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでいるので、かさ増しついでに栄養バランスまで整えることができます。
調理も電子レンジでチンするだけなので面倒な手間もかからず、冷凍保存で大量ストックも可能です。
「ブロッコリーとカリフラワーどちらの方が良いのか?」という点についてはそこまで大きな差はないので、味・匂い・食感などの食べやすさで選びましょう。
個人的にはカリフラワーの方がクセがなく食べやすいのでオススメです。
高たんぱくかつ低脂質なちょい足し
ドリアにトッピングする食材は、なるべく高たんぱくかつ低脂質なものが最適です。
たんぱく質が含まれる主な食材としては肉・魚・乳製品・豆類などが挙げられますが、脂質まで一緒に摂ってしまうと高カロリーになりやすいので、成分表示をチェックするときは脂質量まで確認することが重要です。
基本的には味付けがされていない・調理済みではない素材のそのままのような食品を意識して選ぶと、自然と余計なカロリーを摂取することが少なくなります。
ノンオイルツナ缶
ノンオイルツナ缶(1缶あたり) | |
カロリー | 52kcal |
たんぱく質 | 12g |
脂質 | 0.3g |
炭水化物 | 0.4g |
油を使っていないツナ缶は余計なカロリーは足さずにたんぱく質のみをプラス出来るのでオススメです。
えびドリアなどのシーフード系ドリアとの相性も良く、元の味を壊しにくいので誰でも食べやすいかと思います。
なお、ノンオイルのツナ缶とオイル入りツナ缶では脂質量の違いによって約4倍のカロリー差があるので、間違って購入しないよう注意が必要です。
オイル入りツナ缶(1缶あたり) | |
カロリー | 203kcal |
たんぱく質 | 13.4g |
脂質 | 16.5g |
炭水化物 | 0.1g |
シーフードミックス
シーフードミックス 100gあたり | |
カロリー | 59kcal |
たんぱく質 | 12.5g |
脂質 | 0.6g |
炭水化物 | 1g |
シーフードミックスはイカ・えび・あさりなどの低脂質かつ高たんぱくな魚介類が素材そのままにトッピングできるので、ちょい足しにピッタリの食品です。
イカだけ・エビだけなど、具材の種類を絞りたい場合はそれぞれの具材のみが入った冷凍パックを選ぶのもアリです。
生ハム
生ハム 100gあたり | |
カロリー | 132kcal |
たんぱく質 | 23.4g |
脂質 | 3.5g |
炭水化物 | 1.8g |
ドリアに合う肉類というのはウインナー・ベーコン・ハンバーグなど脂っぽいものが多いですが、生ハムは意外と低脂質かつ高たんぱくな食材なので、たんぱく質不足のドリアには持ってこいです。
塩分が高めな点は気になりますが、摂取量に気をつければドリアにピッタリのたんぱく源として利用できます。
サラダチキン
セブンイレブン サラダチキン(100g)の成分内容 | |
カロリー | 108kcal |
たんぱく質 | 23.6g |
脂質 | 0.8~3.1g |
炭水化物 | 0g |
低脂質かつ高たんぱくな肉類と言ったらサラダチキン(皮無しの鶏胸肉)は外せません。
サラダチキンはコンビニやスーパーなどで様々なメーカーから豊富な種類の味のものが販売されていますが、1個あたりのたんぱく質量は平均25gも含まれているため、これさえ追加してしまえばたんぱく質量は十分すぎるほどに摂取できます。
1個あたり100kcal強程度でありながら食べ応えもしっかりしているので、味や食感さえ気に入れば、最も満足感が得やすいちょい足し食材だと思います。
カッテージチーズ
雪印 カッテージチーズ(100g)の成分内容 | |
カロリー | 114kcal |
たんぱく質 | 17.6g |
脂質 | 2.8~5.9g |
炭水化物 | 0~2.8g |
「どうしてもドリアにチーズ感をプラスしたい」という場合は、カッテージチーズをかけるのがおすすめです。
カッテージチーズは脱脂乳を原料としているチーズなので、脂質量を抑えながら牛乳由来の良質なたんぱく質のみを集中的に摂取することができます。
もちろん、脂肪分を取り除いているので一般的なチーズと比べるとサッパリした味わいで、食感もボソボソとしていますが、罪悪感ゼロで量が食べやすいので、チーズ好きであれば一度試してみる価値はあります。
お店のドリアを食べる場合
自炊や冷凍食品ではなく外食のドリアを食べる場合でも、基本的に考え方は同じです。
なるべくカロリーを抑えるのは大前提として、「たんぱく質の摂れる食材が使われているか」「脂質の多いトッピングばかりになっていないか」などのポイントを意識するしかありません。
メニュー表に成分表示があるのが理想ですが、それが確認できない場合は上記の点をできる範囲で守りましょう。
お店のメニューでよく見かけるチーズカレーハンバーグドリアなどは、脂質を三段重ねにしているようなものです。
たまに食べる程度なら話は別ですが、習慣的に食べている場合は高確率で太る原因になってしまうので、自宅で食べるドリア以上に注意が必要です。
まとめ
今回はドリアの太りやすさやダイエット中の食べ方について解説しましたが、冒頭でお話しした通り、ドリアの太りやすさは選び方や食べ方で大きく違ってきます。
基本的には一人前・トッピング無しさえ守っていれば、少なくとも摂取カロリー量的には太る原因にはなりにくいです。
ダイエットをしたい場合は太らない量ではなく痩せる量に変える必要があるので大きな改善が必要ですが、「最近ドリアばっかり食べてるけど太るかな…?」くらいの心配であれば、そこまで気にする必要はないかと思います。