こちらの記事では
- 頑張って筋トレをしてるのにお腹が痩せないのはなんで?
- お腹周りをスッキリさせるにはどうするのが効率的なの?
- 腹筋をしてもお腹は引き締まらないの?
といった疑問について解説しています。
私自身もかつては筋トレをしてお腹を凹まそうと考え、がむしゃらに腹筋運動などに励んでいましたが、しんどい思いとは裏腹にお腹周りの見た目はなかなか変化しませんでした。
しかし、あるポイントに注意して筋トレを行うようなった結果、それまでの時間が嘘のようにお腹周りがスッキリと引き締まっていきました。
下記画像は私が肉体改造を始める前と現在の体型を比較したものになります。
先に言ってしまうと、適度な筋トレはお腹を引き締める上では是非ともやるべきですが、効率良く見た目を変えるなら他にも注意しなければならないポイントがあります。
本記事で紹介する内容が、苦しいだけで結果の出ない筋トレが辛いという方の役に立てれば幸いです。
筋トレしてもお腹が凹まない理由
筋トレでお腹を凹ます方法と言われて多くの人がまずイメージするのは、下記画像のような腹筋運動だと思います。
しかし、このような腹筋運動だけでお腹を凹まそうとしたら、まず間違いなく途方もない時間がかかります。
なぜなら、お腹を凹ます=体脂肪を減らすには、1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要があり、腹筋運動の消費カロリーというのはそのキツさからは想像できないくらい低いからです。
仮に体重70kgの人が腹筋だけで体脂肪を1kg減らすケースを考えてみます。
体脂肪を1kg減らすのには約7200kcalを消費する必要があるのに対し、体重70kgの人が腹筋を行なって消費できるカロリー量は10分で約43kcalとなっています。(※参考 ke!san)
つまり単純計算だと1kgの体脂肪を減らすには約28時間分の腹筋を行う必要があるということです。
ほぼ休みなく毎日1時間腹筋を行なったとしても1ヶ月で約−1kgという数字を考えれば、これがいかに非効率的な痩せ方かということがわかるかと思います。(そもそも腹筋を1時間やり続けられる一般人なんてまずいませんが…)
脂肪が筋肉に変わることはない
「カロリーとか意識してなかったけど、腹筋すればお腹の脂肪が筋肉に変わるんじゃないの?」と思われた方もいるかもしれません。
これは良くある勘違いですが、体のどの部位であろうと脂肪が筋肉に変わるということはあり得ません。
脂肪を減らし筋肉を増やしている人というのは、脂肪をエネルギーとして消費した上で、食事からたんぱく質等を摂取し筋肉を成長させているのであり、ダイエット系の宣伝文句でよく聞く「体脂肪を筋肉に変えよう!」といった決まり文句はあくまでも「たとえ」です。
本質的に脂肪を筋肉に変化させるという意味ではありません。
お腹だけ部分痩せすることは難しい
同じようによく聞く、部分痩せといった理論も基本的にはあり得ません。
なぜなら、体脂肪というのは全身から同時に減っていくのが基本であり、部位ごとによって痩せ具合に差を感じるのは、そもそも体の部位ごとによる脂肪の割合というのは大きく違うからです。
どれだけ太っている/痩せている人でも、お尻の脂肪と顔の脂肪の厚さというのは全く違いますよね。
なので、体の中でも比較的脂肪がつきにくい部分を基準に考えてしまうと、お腹・お尻・太ももなどは部分的に太っているように感じてしまう訳です。
「お腹だけ部分痩せが出来た!」と喜んでいる人も、お腹が以前と比べて10%痩せたなら顔なども10%痩せているはずであり、実際には見た目が変わりやすいお腹以外の変化に気づいていないだけという可能性が高いです。
また、マッサージなどで特定の部位を刺激し短時間で見た目を変える手法がありますが、あれは主にマッサージを行なった部分のむくみが取れて一時的にスッキリとしているだけです。
マッサージを行うこと自体はメリットばかりですが、あくまでもそれだけで体脂肪を落とすような効果は期待しない方が賢明です。
お腹が凹まないなら食事制限をしてみる
ここまでは
- 筋トレで脂肪を筋肉に変えることはできない
- 脂肪を減らすには消費カロリー>摂取カロリーというバランスを守らなければならない
- 筋トレで消費できるカロリーは少ない
ということをお話ししました。
以上の点を踏まえて私がオススメするお腹の凹まし方とは、筋トレと合わせて適度な食事制限を行うことです。
「筋トレだけでも辛いのに食事制限なんかやってられないよ!」と思ってしまった方もいるかもしれませんが、これは更にやる事を増やすというよりは、労力は同じでも食事制限をメインにカロリーコントロールをしようという意味になります。
注力するイメージとしては「食事管理 7 : 筋トレ 3」といった比率でしょうか。
筋トレは現在の半分以下のメニューでも構わないので、その分の労力を食事制限にあてられればより早く体の見た目に変化を感じることができるようになると思います。
筋トレと食事制限を一緒に行うべき理由
「食べるのを我慢するのが辛いから運動だけで痩せたい」と考える人は多いかと思います。
私自身もダイエットを始めたばかりの頃は同じ考えを持っていました。
しかし、体脂肪を落とすにはカロリーコントロールが重要であることを知ると、結果的に辛くなるのは運動だけで痩せる方だと確信するようになりました。
これは前述した腹筋の消費カロリーで考えると分かりやすいかもしれません。
70kgの男性が1時間腹筋をして消費できるカロリーは約258kcalですが、この程度の消費カロリーではジュースやお菓子といった嗜好品を食べてしまうと、筋トレによるカロリー消費はあっという間に帳消しです。
コカ・コーラ500ml 225kcal
板チョコ 289kcal
たかがコーラ1本を飲むために1時間腹筋をできる人は滅多にいないのではないでしょうか。
「もっと効率良くカロリーを消費できる筋トレはないの?」という場合、腹筋のように手軽に行える種目の中ではスクワットなどがより短時間でカロリーを消費できます。
しかし、スクワットはその地味さから勘違いされがちですが、見た目以上に辛い筋トレです。
なぜなら下半身の筋肉というのは体全体の筋肉のおよそ60~70%を占めているため、スクワットを行う上では筋肉の疲労感だけでなく大量の酸素を消費することによる息切れもハンパないからです。
私自身は過去に1度だけスポーツジムでバーベルを担いでスクワットを行った際に、激しいめまいと吐き気に襲われたことが若干のトラウマになっています。
とにかく、筋トレ界隈では「スクワットから逃げるな」なんていう決まり文句があるほど、何かと避けられがちなキツい筋トレです。
つまり、種目がなんであれ筋トレによるカロリー消費というのは効率が良いとは言えず、よほど筋トレで自分を追い込む覚悟がない限り、そもそもの摂取カロリーを制限する方が肉体的な労力というのは少なくて済むということです。
食事制限だけのダイエットはなるべくしない
前項では摂取カロリーを抑える方が効率が良いとお話しをしましたが、かといって食事制限だけで痩せるのはなるべく避けるべきです。
なぜなら、ひたすら消費カロリーを抑えるだけのダイエットでは脂肪と一緒に筋肉まで落ちやすくなるため、それを防ぐには少しでも筋トレをしておくことが重要であり、そうして筋肉を残しながら脂肪を落とすことができれば、割と簡単に腹筋は割れて見えるようになるからです。
痩せやすいからと言って食事制限だけを極端に行ってしまった場合は、体はうすーくなったのに表面はプヨプヨしているという微妙な見た目になってしまうことがあります。
しかし「筋トレと食事制限を同時にやるのはどうしても辛い」、「まずは一旦細くなってから鍛えたい」という場合は、食事制限のみから始めてみるのも悪くないかもしれません。
実際、私自身も
筋トレのみのダイエット
↓
食事制限のみのダイエット
↓
筋トレと食事制限を同時に行うダイエット
という過程を経た上で現在に至っています。
「食事制限だけで良いのか悪いのかどっちなの」と迷わせてしまったかもしれませんが、結論としては、まずは結果が目に見えやすい食事制限を頑張り、最終的には適度な筋トレと食事制限をセットで行うことをオススメしたいです。
腹筋をしてもお腹は凹まないのか
ここまでは基本的に筋トレだけではお腹は凹みにくいということをお話ししてきましたが、実は例外的に腹筋を鍛えることがお腹を凹ませるのに直接的に効果を発揮するケースが存在します。
それは、腹筋が弱すぎるために内臓の位置を安定させられず、支えきれなくなった内臓がお腹を押し出しているポッコリお腹のケースです。
お腹の内側には様々な臓器が存在していますが、人間のお腹は骨で覆われていないので、その内臓の位置を支えるのは体幹部分の筋肉などの役目となっています。
その体幹部分の筋肉が弱いと、支えを失った内臓は正常な位置から垂れ下がってしまい、体脂肪の有無は関係なくお腹を外側へと張り出させてしまいます。
そういったポッコリお腹はパンパンに張っていて肉がつまみにくいのが特徴であり、また、太り過ぎが原因ではないためお腹以外の部分は痩せているといったことも多いです。
この場合にはいくら体脂肪を落としても改善は期待しにくく、そもそも体脂肪率は高くないという場合もあります。
しかし、内臓脂肪のつき過ぎでお腹が出ている場合も同じような見た目になることが多いので、その判断には注意が必要です。
腹筋を鍛えること自体はメリットばかり
本記事では、腹筋を鍛えることや筋トレそのものが体の見た目を変える上では必ずしも最適解ではないという話をしましたが、少なくとも適度な筋トレを行うこと自体はメリットばかりです。
私は腹筋を含めた各種の筋トレを継続するようになってから「なんか身長伸びた?」と聞かれることが妙に増えました。
最初は「そんなに筋肉ついちゃったかな?」などと調子に乗っていましたが、どうやらそれは体幹が鍛えられた結果、姿勢が良くなり自然と背筋が伸びるようになっただけのようでした。
当然、筋トレで身長が高く(見えるように)なるなんて効果は全く期待していなかったので、それはとても嬉しい誤算でした。
その他にも、筋トレの効果を最大限に活かすため自然と食生活に気をつけるようになった結果、無駄な買い食いが減ることで節約につながり、下痢をすることが一切なくなり、下手なりに料理を覚えたりと、見た目を変えること以外にも様々な変化がありました。
しかし、これらの変化は筋トレを頑張ろうとしたら勝手についてきただけの結果であり、筋トレをやる前は全く予想できなかった影響です。
そうして今思うのは、筋トレとは体の見た目を変えるだけでなく考え方やライフスタイルにまで良い影響を与えるものであり、それらのメリットは継続することでしか実感できないということです。
今現在「筋トレを頑張ってみたけどなんの成果もなくて時間のムダだった」と感じてしまっている方は、まずは筋トレメニューを見直し、目的に合わせて食事制限などを組み合わせた上で、もう一度ボディメイクにチャレンジしてみてもらえたらなと思います。
そうして少しづつでも成果を感じることが出来れば筋トレに対する不安は消え、いつの間にか想像もしなかった自分の姿に驚く日が来るはずです!